ICARO2000のソーラーXは、その軽さ、スタイル、そして認証された安全性により、長年にわたり世界中のパラグライダー、ハンググライダー、マイクロライトパイロットに愛されてきたヘルメットです。

しかし技術は絶えず進化しており、私たちはソーラーXを完全に再設計し、新たな機能を搭載することで、さらなる高水準の性能、保護性、快適性を実現しました。

内部通気システムを再調整し、ハイテク素材クールマックス製インナーキャップを追加。さらに2種類の新型外殻によりサイズ展開を最適化しました。

変わらぬ特徴は、イタリアデザイン、魅力的なスタイルとカラー、そしてイタリア国内で独占製造されるヘルメットの品質です。
ICARO2000はソーラーXを自信をもってお届けいたします。

サイズ：S（56～57cm）、M（58～59ｃｍ）、L（60～61cm）

税込価格： 112,200円（通常カラー）　107,700（スクラッチカラー）

オプション・ショートバイザー：11,000円（クリアー、ブラウン）
オプション・ロングバイザー　：13,200円（クリアー、ブラウン）　16,500円（ミラー）

※　注文時には使用無線機をお知らせください。

イタリアンデザイン

ソーラーXは、イタリアで最も優れたあるヘルメット開発企業とのコラボレーションにより、イグナツィオ・ベルナルディがデザインした他に類を見ないスタイリッシュな外観を備えています。

新たなヘルメットは、求められる技術的特性から始まり、職人的な工程によって形作られます。
実際、最初のプロトタイプは木と石膏で彫刻され、その後スキャンされて3Dファイルとしてコード化されます。
このデータはコンピューターシミュレーションに使用され、色や細部のデザインを完成させるのに活用されると同時に、アウターシェルとポリスチレン製インナーシェルの金型を切削するCNC機械に必要なデータを提供します。
同様のプロセスは、イヤーカバーやバイザーなど他のヘルメット部品にも適用されています。
全ての準備が整うと、ヘルメットは組み立てられ、品質検査、テストを経て梱包されます。
完成品はイタリアのデザインと技術力の優れたモデルとなっています

２サイズの強固なポリカーボネート製アウターシェル

ソーラーXでは、2種類のアウターシェルを導入しました。
サイズ60および61用のラージバージョンと、サイズ54-55、56-57、58-59用のスモールバージョンです。

この変更の主な理由は、内側のポリスチレンシェルの厚みを増すことで安全性を高めるためです。
スモールアウターシェルの幅は222mm、ラージアウターシェルは236mmです。わずか14mmの微小な差ですが、EN 966認証に必要な厳格な衝撃試験をクリアするために不可欠な変更でした。

3mm厚のポリカーボネート製アウターシェルはそのまま採用しています。これは非常に軽量でありながら極めて強靭な特性を持っています。

ポリスチレン製インナーシェル

ソーラーXの安全性と保護性能をさらに高めるため、ポリスチレン製インナーシェルの厚みを増しました。
ヘルメット外部の通気口が内部の空気流量を確保し、アウターシェルとポリスチレン製インナーシェルの間に設けられた2つの通気路がフライト中の快適性と温度調節を最適化します。

サイズ

ヘルメットのサイズは、ソフトパッドの内周によって決まります。
したがってサイズは頭囲（センチメートル単位）に対応しており、柔らかい巻尺で測定できます。

アウターシェルには大きいサイズ用と小さいサイズ用の2種類があるため、正しいシェルを選択することが重要です。
サイズ60の大きいヘルメットとサイズ59の小さいヘルメットのどちらを選ぶか迷った場合は、大きいサイズをお選びください。大きいヘルメットは、最初は大きすぎると感じても、後述するロータリーサイズレギュレーターで調整可能です。一方、小さいサイズ59のヘルメットは、きつすぎると感じた場合、調整する方法がありません。

ロータリーサイズレギュレーター

新型ロータリーサイズレギュレーター（サイズ調整器）は、ヘルメットの内周サイズだけでなく、首の後ろに対する位置も変更可能です。
調整は簡単で、パイロット自身が直接操作できます。
サイズレギュレーターの内側表面にはパッドが施されており、快適性が確保されています。

取り外し可能なインナーパッド

インナーパッドには、クールマックスというハイテク素材を導入しました。この素材は汗を頭部から素早く吸い上げて蒸発させることで快適性を高め、涼しくドライな状態を保ちます。
すべてのソーラーXヘルメットには、この新開発された素材の使用を保証するラベルが付いています。肌触りも柔らかく、ヘルメットの快適性をさらに向上させます。

4種類のインナーパッドをご用意：

ラージヘルメット用（ラベル表記）：
L = サイズ60 - 61

スモールヘルメット用（ラベル表記）：
M = サイズ58 - 59
S = サイズ56 - 57
XS = サイズ54 - 55

インナーパッドは素早く簡単に交換でき、フィット感を向上させます。
ヘルメット後部の回転式サイズ調節器でさらにサイズ調整が可能です。

ヘルメットのフィット感が完璧でない場合、購入場所に関わらず無料で新しいパッドをお送りします。

このインナーパッドシステムのもう一つの重要な利点は、簡単に取り外して新しいパッドと交換したり、簡単に洗濯したりできることです。

バイザー

バイザーはオプションとなります。
ポリカーボネート製で、傷防止及び曇り止め加工が施されています。

バイザーはショートまたはロングの2種類からお選びいただけます。
各バイザーのカラーは以下の通りです。
ショートタイプ：クリアー、ブラウン
ロングタイプ　：クリアー、ブラウン、ミラー
※ミラーは傷が付きやすいので、取り扱いには充分お気を付け下さい

バイザー固定システム

パラグライダーパイロットの安全性をさらに高めるため、新しいバイザー固定方式を導入しました。

アルミニウムディスクがアウターシェルから5mm以上突出しないようにし、パラグライダーのラインがヘルメットに引っかからないようにすることがEN966認証の取得にも必須でした。
アルミニウム製ディスクの内側にはOリングがあり、バイザーの位置を連続的かつスムーズに調整するために必要な摩擦を生み出しています。
バイザーは最上部まで持ち上げると視界から完全に外れます。

ヘルメット内部の空気の流れ

ソーラーXは、従来のICAROスキー用ヘルメットを基に開発されました。

スキーは多くのエネルギーを必要とするスポーツであるため、ヘルメット内部の効率的な通気性が不可欠です。そこで、ヘルメット前面のサムスイッチで調整可能な通気スロットを導入しました。これはスタイリッシュかつ革新的な機能でした。
しかしハンググライダーやパラグライダーは、エネルギー消費量がそれほど高くなく、気温が非常に低い高度までパイロットが到達する可能性のあるスポーツです。
そこで新型ソーラーXでは、十分な通気性を確保するスロットは維持しつつ、サムスイッチを廃止しました。

シェルエッジトリム

このヘルメットでは、初めて従来のゴム製エッジトリムを使用していません。
外縁全体に布地を縫い付ける方法を考案しました。
その結果、ユニークで非常に魅力的な仕上がりとなっています。

ステンレス製ワイヤーサイドピース

ステンレス製ワイヤーサイドピースはプラスチックコーティングされています
この独自のデザイン特徴を持つヘルメットメーカーはICAROのみです。

微調整可能なチンストラップ

チンストラップ（あご紐）はミリ単位の精度で簡単に調整でき、赤いタブを持ち上げるだけでストラップが外れます。

イヤマフまたは電子ヘッドセット

ソーラーXヘルメットは、イヤマフまたは電子ヘッドセットが正しく装着されている場合にのみ認証されます。
ICAROは最高品質のイヤマフを採用し、ヘルメットに完璧に取り付けます。
イヤマフまたはヘッドセットの取り付け時には、アウターシェル内部に補強材を追加します。ただし、イヤーカップは慎重に上げ下げしてください。過度の力でイヤーカップを引き上げることで生じる高いてこ作用が、アウターシェルの損傷を引き起こす可能性があります。

ヘルメット固定式ヘッドセットの利点

・イヤーカップを素早く簡単に上方に跳ね上げ可能
・地上では完璧な聴覚を確保
・飛行中はいつでも耳の換気が可能

安全上の理由から、ヘルメット下に着用する従来のアーチ型ヘッドセットの使用を希望されるパイロットへのヘルメット販売は行っておりません。頭部が最適に保護されなくなるためです。

ヘッドセット付きヘルメットの装着方法

ヘッドセット（騒音低減用または無線通信用）の使用を想定して設計されているため、耳の位置に対応する開口部があるヘルメットを試着する際は、あごひもを正しく締め、ヘッドホンカップを耳の上に位置させる（閉じた位置に下げて固定する）ことが不可欠です。

実際、これらのヘルメットをヘッドホンなしで装着すると、頭部への安定性に大きく寄与する接触面の大部分が失われます。
したがって、ヘッドホンカップを開いた状態でヘルメットを装着すると不安定に感じられるでしょう。
さらに、ヘッドホンは認証の一部であるため、このタイプのヘルメットをヘッドホンなしで装着した場合、認証されていないものとみなされる可能性があります。

カラーについて

アウターシェルにポリカーボネートを使用する利点の一つは、表面仕上げのグラフィックデザインや色彩において非常に自由度が高いことです。
しかしこの柔軟性は、連続した生産ロットで同一の色調を維持することが困難であることも意味します。
そのため完成したヘルメットにはわずかな色調のばらつきが生じる場合があります。
もちろん、希望の色調を確定した後は、可能な限りロット間で同一性を保つよう最大限の努力を払っています。

EN966認証

※重要！
EN 966認証には、イヤマフまたはヘルメットに固定された電子式ヘッドセットの装着が必須です。
ソーラー Xヘルメットは、イヤマフまたは電子式ヘッドセットが正しく装着されている場合にのみ、認証済みと見なされます。

ソーラーXヘルメットは、イタリア運輸省認可機関であるニュートン研究所により試験されました。

当社ヘルメットは全て、欧州規格EN 966に準拠し、フリーフライトおよびマイクロライトパイロット向けに特別設計されています。

当社のヘルメットは可能な限り軽量化を追求して設計・製造されています。本ページに記載の通り、ハンググライダー、パラグライダー、マイクロライトパイロットの安全性を最適化します。

CSI発行の認証書およびEN 966試験報告書全文をご覧ください。

EN 966試験の詳細については、安全に関するページをご参照ください。

重量

ラージアウターシェルヘルメット：517ｇ
スモールアウターシェルヘルメット：現在548ｇ（軽量版は近日発売予定）

ヘルメット装着用ショートバイザー：101ｇ
ヘルメット装着用ロングバイザー：135ｇ

エンジン騒音低減専用イヤマフ：230～320ｇ
有線電子ヘッドセット：390～420ｇ

イタリア製品質

当社のヘルメットはすべてイタリア人デザイナーによって設計され、イタリアの素材と技術を用いてイタリアで製造され、ラヴェーノの自社工場で訓練を受けたイタリア人スタッフによって組み立てられ、イタリア企業によって認証されています。
海外生産に外注すればコストは抑えられます。しかし我々が全てをイタリア国内で自社生産する理由は明確です。それは品質、すなわち安全性とユーザー満足度を追求するためです。当社の品質は単なるスローガンではありません。具体的な実績がそれを証明しています。当社のハンググライダーとヘルメットは、数々の世界選手権で輝かしい勝利を収めてきたトップパイロットたちに愛用されています。
その品質を実際に目にしてください。当社の工房へお越しいただき、ヘルメット製作に取り組むチームの様子をご覧いただけます。

ソーラーXアウターシェルの製造工程